「学術研究で培った知見を、地域の現場へ――」
合同会社日本鹿研究協会は、日本鹿研究協会(学術団体)の知見を継承し、ニホンジカや野生動物の持続可能な管理を推進するために設立された法人です。
ここでは、私たちの理念や歩み、メンバーについてご紹介します。
私たちが目指すもの
学術団体から受け継ぐ知見と新しい挑戦
日本鹿研究協会(学術団体)は1984年、ニホンジカの保護管理と生産利用を目指す研究機関として設立されました。長年にわたり、生息数調査、分布解析、保護管理の理論構築など、多数の研究成果を蓄積してきました。
合同会社日本鹿研究協会は、その学術的知見を社会実装するために誕生しました。自治体や企業からの有償調査・コンサル依頼を受け、実務としての調査・被害対策・利活用支援を行うことで、研究成果を現場で活かす取り組みを加速させています。
双方向の連携により、最新の研究を現場へ活かし、現場からの課題を研究へフィードバックしています。
はじめまして。合同会社日本鹿研究協会 代表社員の土屋 剛と申します。
私自身は1976年に東北大学大学院(農学博士課程)を修了して以来、ニホンジカやクマ、イノシシといった大型野生動物の生態研究や被害対策に携わってまいりました。1984年に農学博士だけでなく医学博士も取得し、長年にわたり大学や研究機関で、野生動物管理や生態学の研究・教育を続けてきた経緯があります。
1989年には農林省の「鹿の生産利用調査検討委員」としてニホンジカの有効活用についての議論に参加し、1992年からは石巻専修大学で教授を務めながら、里山や森林におけるシカの分布調査や被害防除に関する研究を続けてきました。宮城県南奥羽山系カモシカ保護地域専門指導員(1999年)や、ツキノワグマ・ニホンジカ対策の検討委員会(2006年・2008年)にも関わり、学問的アプローチをもとに行政や地域が直面する問題に取り組んできた経緯があります。
私が会長を務める「日本鹿研究協会(学術団体)」は、1984年の設立以来、長期的な調査研究と情報発信を通して、ニホンジカや野生動物の保護管理と適切な利用の道を模索してまいりました。しかし実際には、地域での農林被害や交通事故など、多岐にわたる課題が山積しています。これらを解決するには、学術的根拠に基づいた調査や管理計画、さらに具体的な防除・捕獲・利活用支援といった、実務レベルの対応が欠かせません。
そこで私たちは「合同会社日本鹿研究協会」という新たな組織形態を取り、自治体や農家、地域団体の皆さまからの調査・コンサルティング業務を有償でお引き受けできる体制を整えました。学術団体として培ってきた研究成果と知見を活かし、持続可能な野生動物管理を社会に実装する――この使命感を胸に、私たちは日々現場へ足を運び、実際の生息数調査、防除策の設計、捕獲後の利活用サポートなどを総合的に行っています。
また、地元のハンターや漁業・農業者の方々との連携を大切にし、従来の「銃猟だけに頼る対策」から一歩進んだ科学的なアプローチを提案することで、対立関係を生まずに地域ぐるみで被害を軽減し、鹿肉や鹿皮などの地域資源として活用する取り組みを広げたいと考えています。
これからの日本の里山や森林を守り、同時に新たな産業と文化を育むために、私たちが少しでもお力になれることを願っております。今後とも、合同会社日本鹿研究協会ならびに学術団体 日本鹿研究協会をどうぞよろしくお願いいたします。
合同会社日本鹿研究協会
代表社員 土屋 剛
(農学博士・医学博士)
略歴
1976年 東北大学大学院博士課程修了
1989年 農林省鹿の生産利用調査検討委員
1992年 石巻専修大学理工学部教授
1999年 宮城県南奥羽山系カモシカ保護地域専門指導員
2006年 宮城県ツキノワグマ検討委員会副部会長
2008年 宮城県ニホンジカ検討委員会部会長
2009年 日本鹿研究協会(学術団体)第4代会長
2018年 石巻専修大学客員教授
2021年 宮城県特定鳥獣保護管理委員会委員長
2022年 宮城県自然環境保全審議会委員
2022年 女川町森林整備推進委員会委員長
2024年 牡鹿半島ニホンジカ対策協議会委員
資格
農学博士(東北大学:1976)
医学博士(長崎大学:1984)
農作物野生鳥獣被害対策アドバイザー(農林省:2009~)
拠点のご案内
住所:〒981-0904 宮城県仙台市青葉区旭ヶ丘1丁目42番1−705号
メール:japandeer.researchassociation*gmail.com
メールを送信される方は*を@にしてください。
電話:090-5835-7233
(野外調査で不在の場合は留守電となります)
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アクセス
仙台市地下鉄南北線「台原駅」から徒歩3分 / 駐車場あり
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