事例/実績紹介

私たち合同会社日本鹿研究協会が手掛けたプロジェクトの一部をご紹介します。被害対策からジビエ活用まで、多様な課題に対してどのように取り組んだのか、成果やお客様の声を交えてご覧ください。


事例1:宮城県石巻市での生息数調査&被害軽減プロジェクト

課題

  • 耕作放棄地を中心にニホンジカが急増・拡散し、農作物や森林被害(樹皮食害や下層植生被害)が深刻化。
  • ハンターの減少と高齢化により、短期的な捕獲だけでは被害を抑えきず、より効果的な捕獲方法を検討。

取り組み内容

  1. シカ用GPS首輪をシカに装着し、生息域や行動パターンを通年追跡
  2. ドローンの空撮で被害エリアのシカの生息場所と侵入ルートを可視化
  3. 40台の暗視カメラにより、広範囲の精度の高い生息密度を把握
  4. シカの歯の齢査定により狩猟圧の検証と歯の磨滅度による植生の解析
  5. 遺伝子の分析により他地域からのシカの侵入経路を解析

成果

  • シカの生息場所を特定し、より効果的な捕獲と防除を実現。
  • 効率的な狩猟を実施し、シカの生息数は減少した
  • 狩猟圧の効果は捕獲されたシカの歯の齢査定と磨滅度により検証された
  • 生息数の減少により、植生の回復が確認された
  • 他県からのシカの侵入があり、新たな対策の必要性を提言

その他の実績ハイライト

調査実績
2024:牡鹿半島内外のシカの生息域:シカGPSによる解析(石巻市)

2020:牡鹿半島内外のシカ(女川町)
2019:牡鹿半島のニホンジカの生息数と動態調査(石巻市)
2015:ドローン利用によるシカ駆除の効率化と生息数の把握(石巻専修大学共創研究)
2014:GPSおよび遺伝子解析によるニホンジカ駆除法の確立(石巻専修大学共創研究)
2013:GPSと遺伝子集団解析法を利用したニホンジカ駆除法の確立(石巻専修大学共創研究)
2012:ニホンジカの牡鹿半島系北上ルートと五葉山系南下ルートの解明(石巻専修大学共創研究)
2011:牡鹿半島に生息するニホンジカの北上ルートの解明(石巻専修大学共創研究)

 

講演会
2020:牡鹿半島のシカ〜いしのまき有害捕獲最前線〜(牡鹿半島ビジターセンター)
2019:牡鹿地方のニホンジカの被害防止対策(石巻市稲井)
2018:クマは骨粗鬆症にならない(宮城県県民講座)
2015:宮城県におけるカモシカとシカ(カモシカ保護指導員ならびに保護行政担当会議)
2011:農作物野生鳥獣被害対策について(気仙沼市)
 
学会発表
2016:ニホンジカの大きさと成長ホルモンのSNP(一塩基多型)の関係(東北野生動物研究会)
2016:牡鹿半島内外のシカの齢構成と歯の摩滅度(東北野生動物研究会)
2016:住肉胞子虫のシカの体内分布と地域分布について(東北野生動物研究会)
2016:ツキノワグマの骨強度とC細胞の季節変化(東北野生動物研究会)
2016:GPSによる狩猟の効率化と齢査定による狩猟圧の検証(東北野生動物研究会)
2015:牡鹿半島のニホンジカのマイクロサテライトおよびmtDNA解析による集団構造の解析(日本哺乳類学会)
2014:イヌGPSによる牡鹿半島のニホンジカの軌跡(日本哺乳類学会)


著書
1996:新畜産大辞典:養鹿(養賢堂)
1993:動物たちの地球:シカ(朝日新聞社)
1991:近未来の畜産.養鹿の現状と課題(川島書店)

 


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